鴆-ジェン-(文善 やよひ)


鴆-ジェン- (Canna Comics) 鴆-ジェン- (Canna Comics)
文善 やよひ

プランタン出版 2015-12-28

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ボーイズラブコミック・レビュー


謹賀新年の次の投稿がひな祭りを軽く華麗にoverというなかなかロックな更新頻度になっております。
お久しぶりです。
プライベートの環境変化に折り合いをつけられそう――という時に、今度は会社で一気に人が抜け、もともと9人でまわしていたところがついに3人にまで減り、仕事内容はまったく変わらないという状況に叩き落されておりました。
死ぬかと思った……。
つーかこのままだとデスマーチしても締め切りぶっちぎるぜ…って途方にくれていたら、ようやく人員補充のめどが立ちました。

さて、そんななか、もちろんBLは読んでおりました。
絶対数は減ってましたが、やはり腐女子にとってボーイズラブは癒しでしかないですね……。

で、今年に入って私の中で一番の大ヒットBLコミックスがこちら、「鴆-ジェン-」でございます。
もうたまらん。
人外・異種間恋愛ものです。
中華系のシリアスファンタジーです。
よだれが止まりません。

以下ネタバレ妄想注意! 今回、いつもより多めにネタばれしてます!

紹介文です。

将軍×人外! いつも澄ました顔してるくせに、私相手でも勃つじゃないか

この国には、鴆(ジェン)という鳥人がいる。有毒の食物を好んで食べ、体内に溜め込んだ"毒"を"色"に変えると、鮮やかで美しい羽根をつくる。毒の強さは鴆の誇りだった。しかし、いつしか人々はその羽根の美しさに魅せられ、より美しい鴆を飼うことをステータスとするようになり……。

一番美しい鴆と名高いツァイホンと、かつてツァイホンの毒によって兄を殺されたフェイ将軍。憎しみと愛が交わる人外BL――!

鳥人間が受です。
体に溜めた毒が鮮やかな羽色になる妖鳥。
その中でも最も美しいといわれたツァイホンは、彼を育てた男と家族になりたいと願います。
男はそれに応えますが、ツァイホンと接する時間が長ければ長いほど、美しい羽を維持するための体内の毒に冒されていきます。
やがて男は……ツァイホンに殺されます。
ツァイホンの毒によってではなく、最期はツァイホンの爪によって男は死にました。
ツァイホンは、自分の毒が家族にと望んだ男を苦しめると知り、自ら男に止めを刺したのです。

男の弟・将軍フェイは、そんな事情を知りません。
知りませんが、兄の残したツァイホンの世話をします。

もう、このあたりの心理描写・展開にざわざわ鳥肌が立ちました。
読んでいてゾクゾクします。
言いたくても言えない、言葉で簡単に伝えられるような感情じゃない。
それでも離れられなかったり寄り添いたかったり、もっと近づきたかったり、手を離せなかったり。
一緒になるために犠牲にするものがお互いにあって、それでも選んでしまう。
これが血で染まった赤い糸か!!!! って勝手に萌えあがって転げまわってました。
フェイとツァイホンが最後、両思いになってくっつくのですが、その過程に完全にノックアウトされました。
絵の雰囲気も話しに合っています。
私の読みたい異種間恋愛のひとつの理想みたいな葛藤とか障害とかカタルシスがまとめてぶっこまれてるみたいで、もうほんと、大好きです。

ファンタジーとか異種間恋愛とか切ないのとか、そのあたりがツボな人には心からお勧めします。