楽園暮らしはどうですか?(夕映 月子)

2019年10月9日

ボーイズラブ・レビュー


もうブログやめたんじゃねーかというレベルで放置になってたんですが、TOP絵も新調したことだし、なんとなく仕事も割り切れた気がするので、お給料ぶんを意識しながら労働時間をゴリゴリ削ってBLに仕える時間を戻していきたいと思います!
あれよくないよね、人が減っても仕事量はそのまま給料もそのままって精神磨り減るよね! こりゃ本気でやばいなと思って、1年以上かかって自分の中で折り合いつけて人が減った分の時間の帳尻を合わせるべくバサバサと作業をカットしておりました。
それで下がるクオリティに関しては、人員調整する人が考えるべきことだという割り切りでした。(実際、クオリティ下がってそれでストレスためたりしてたんですが、最近落ち着いてきた)
そんなこんなで、もしかして夏コミも行けるんじゃないかという自分スケジュールだったんですが、会社のお盆行事に駆り出されて無理でしたね。
せめて2日目の今日更新しようと思って編集画面を開いております。

更新できずにいた間、ほんとにいろいろと本をためておりまして、web小説にはまったり積本を消化したり、さすがに量が増えてきて新刊買うのを制限したりしてきたので、しばらく新旧入り乱れてのボーイズラブレビューになると思われます。
その前に安定してPCに向かわないといけませんけどね……。

前置き長くて失礼しました。
真夏に鍋料理食べまくるお話を読んでとっても鍋が食べたい気分です……。
夕映月子さんの新作です。出たのはだいぶ前ですが。
初めて読んだのは雑誌掲載のときだったので、再読のつもりでじっくり読みました。
チャラ系イケメンと東大卒の純情エリートが、地方の鉄道会社を舞台に繰り広げる甘酸っぱい恋物語でございます。
鉄オタかわいいなあああああ! ってなります。
甥っ子が実家でプラレールの線路を部屋中に敷き詰めてたりするので、割と部屋の風景が具体的に目に浮かんでふふふってなったりもしておりました。

以下ネタバレ妄想注意!

紹介文です。

地方鉄道会社、日本海電気鐵道―通称かいでんに鳴り物入りで入社した朝霞は同僚たちから嫉妬混じりに「東大クン」と呼ばれ居心地悪い毎日。人の機微には疎くても何より鉄道が好きなのに…。そこへ声をかけてきたのは運輸部の運転士・市川。あまりのイケメンぶりにまるで接点を見いだせない朝霞だったが、一人はさみしいからと部屋に上がり込まれ、連日鍋をする羽目に。「俺とつきあう?」口調の軽さとは裏腹に、問う眼差しは真剣で…。

頭は優秀だけど、人との距離のとり方がへたくそで上手くコミュニケーションが取れない、本人にはまったくそのつもりはないのに、なぜか同僚をいらだたせてしまう言動が多く、ついたあだ名が「東大クン」。しかも伊達メガネという、ある意味とってもわかりやすい不器用キャラの受・朝霞。せっかく大好きな鉄道会社に就職したのに、いまいち職場の居心地が悪いちょっと可愛そうな子です。
そんな朝霞とは正反対の爽やか系イケメン先輩の市川。
絶妙に距離をつめて朝霞の懐にもぐりこみ、鍋仲間になって仕事のアドバイスをしたりあれこれして、仲良くなったいい先輩! と思ってたらまさかの告白です。
ほとんど接触のない先輩→声をかけてくれた先輩→一緒に夜に鍋をつつく中のいい先輩、から一気にステップアップです。
それでもなんとなく嫌悪感を持たせなかったりするところは、イケメンは正義ということでしょうか。
朝霞もことあるごとに内心イケメンイケメンとぼやいていたので、イケメンのアドバンテージを嫉妬せずにはおれません。

朝霞は恋愛対象が男であったことがないので、この突然のBL展開に呆然。
こういう反応、とっても初々しいですね……。
最近、もともとゲイでしたな二人が多かった気がするので新鮮な気持ちになります。
なんだかんだでしっかりくっついてくれるんですが、距離感がゼロになって市川を朝霞が受け入れるまでの葛藤とか、いったん離れる距離とか、横槍入れにくる市川の昔の恋人とかにはらはらしながら読み進めした。
最終もちろんくっつくよねーって予定調和的な未来が見えていても、過程って大事だなーと思いました!

夕映さん、あんまりしっかりギシギシシーンを書かないイメージなんですが、今回はそっちもだいぶしっかり入っております。
書き下ろしの続編短編とかね、ぐふふふ……楽しいですよ!!
宿直室……つまり職場で、ですからね! ごちそうさまです。

ほっこりした読後感が味わえる鉄道鍋ラブでした。
牡蠣食べたい!!!!